十角館の殺人(綾辻行人)感想
取っ付きやすさ:
トリック:
ストーリー:
1987年に出版された綾辻行人氏の処女作。この「十角館の殺人」はミステリファンの中でも極めて人気であり、処女作ながら綾辻氏の代表的な作品となっている。
Anotherなどのメディアミックス作品もあるので、知っている人は多い作家の一人かと思う。
[show_book_information isbn=9784062758574]
作品紹介
本作の舞台は、角島と呼ばれる無人島だ。とは言ってもつい半年前までは人が住んでおり、殺人事件が起きた事で無人となってしまったのである。
そんな事件が起こったことを知りつつ、興味本位でその無人島に建てられた「十角館」へ。大学生の推理小説研究会のメンバーが赴くところからストーリーが始まる。
クローズド・サークルが好きな人なら、ここまでで興味が湧くはず!
感想(少しネタバレあり)
読後の感想を一言で言うなら「面白い」。本当に面白かった。500pを超える長編でありながら、ある種長編のデメリットになりうる、まどろっこしさを全く感じさせない。
一週間という短期間の中で次々と起こっていく事件、会話のテンポの良さ、個性的で役割を持ったキャラクタが読者のページを捲る手を加速させていく。
無人島、館、とミステリの定番であるシチュエーションながら、読み手を退屈させることがない上手さがこの作品にはあった。
ストーリーのどんでん返しも見事。島外にいる人間の犯行をにおわせ、館で推理をするキャラクタの台詞中にも部外犯を信じる発言を入れたことで、読者の意識は外に向いていく。
それがあからさまになりすぎないように、内部犯がいる、と考えるキャラがいることで、読者は混乱していく。そして驚きの結末。
ミステリファンの方にもミステリを読んだことが無い方にも、自信を持って薦めることができる傑作だ。