鍵のかかった部屋(貴志祐介)感想
取っ付きやすさ:
トリック:
ストーリー:
貴志祐介氏の「鍵のかかった部屋」を読了。
いかにも密室っぽいタイトルの本作は短編集となっていて、出勤時とかに読むのにちょうど良い。
[show_book_information isbn=9784041002865]
作品紹介
本作は密室殺人を取り扱った短編が4本収録されている。
「佇む男」「鍵のかかった部屋」「歪んだ箱」「密室劇場」いずれもキーパーソンとなるのは、やたらと「鍵」に詳しい男、榎田と女性弁護士である青砥。
この二人が事件に関わることで、いかにも自殺に見える殺人の実態を暴いていく、というのが本作共通の筋となる。
感想(少しネタバレあり)
何も知らずに読んだ自分としてはこの二人がキーパーソンである事は三作目の「歪んだ箱」辺りで分かったわけだけど、これらの中でも一作目の「佇む男」はかなり自分好みのシチュエーシだった。
人里離れた山荘で資産家の社長が遺言を残し自殺した事件の裏を探るお話。密室の状態も、トリックもなかなか楽しめた。
犯人はハナから明確だったし、トリック自体もよみ易かったりするので、考えを巡らせながら読む楽しさが味わえるかと思う。
二作目以降のお話もなかなか面白くはあったけれど、徐々に物足りなく感じてしまった。
「鍵のかかった部屋」までは純粋に面白く読ませて貰ったし、ページを捲る手も進んだものの、後ろの二編においては余り楽しめなかったかなと言うのが正直な感想。
何が引っかかったかというと、どの作品もトリックの解明に焦点を置いているので、犯人の心の中までは掘り下げられていないところか。
自分としてはこの辺りが消化不良になっちゃった感じ。自分の中の貴志祐介のイメージと、この作品の内容がマッチしていなかった的な。
良く言えば読みやすく理解しやすい、悪く言えば印象が薄い。そんな作品なのかなと。
この作品はシリーズものなので、シリーズを通して読むと少し違った感想になるかも知れない。