斜め屋敷の犯罪(島田荘司)感想

取っ付きやすさ:
トリック:
ストーリー:

本日は家に引きこもっておりました。いや、いつもか。

今日は島田荘司の名作です。

作品紹介

島田荘司の御手洗潔シリーズ作品の2作目となっており、建物自体が仕掛けになるという「異形建築もの」の走りと評されていたりもする。

なんか城内がダンジョンみたいな感じでRPG最盛期に育った自分としてはそれだけでワクワクしちゃう。

[show_book_information isbn=9784062932653]

感想(少しネタバレあり)

個人的にとても好きなジャンル。

屋敷全体がやや傾いているというタイトル通りなロケーション、併せてガラス張りの塔が建っていたりして何か起きそうな雰囲気は抜群。

極め付けはこの館の主人の寝室が、無茶苦茶な感じで隔離されている点。どうしてそうなった。

とにかく面白いところ満載の屋敷で、カラクリ好きの心をくすぐるはず。

ところどころで突然挟んでくるギャグもなかなかクスっとくる。

特に、本来間違いなくエリートである東大生のキャラクタが最後までギャグ要因にしか見えなかったのは、自分だけではないはず。

ミステリの観点では、物語の犯人自体はわりと察しがつくかも知れないが、その驚愕のトリックは到底見破ることはできないだろう。

本当に楽しいものになっているので是非一読して欲しい。

ただ反面、切迫感に欠ける印象もあった。

キャラクタたちが思っているより冷静に事件を見ているので、殺しが起きている状態と照らし合わせると浮いているように見えてしまったり。

まあ、ラストシーンにおける描写の綺麗さを考えれば、確かにあまり暗くしたくないのも頷けるか。

人に勧められる面白さがある作品だった。これぞエンターテイメント。