小説

本陣殺人事件(横溝正史)感想

取っ付きやすさ: トリック: ストーリー: 和室での密室事件という難しいことをやってのけた作品。 この作品には表題作の他に「車井戸はなぜ軋る」「黒猫亭事件」の二作を収録しており、三作品併せてのページ数は大体400pほど。 その中の約半分ほどが「本陣殺人事件」である。 [show_book_information isbn=9784041304082] 感想(少しネタバレあり) この本陣殺人事件は、舞台となっている本陣の末裔の屋敷、屋敷にある日本特有のアイテム、そして犯行の動機まで一貫して日本らしさが現われている作品だと思う。 この作品の面白さはなんと言っても日本家屋特有のアイテムを駆使したトリックにある。 いくつもの道具を何重に張り巡らせて出来上がった仕掛け、これを一つ一つデモンストレーションしながら解いていくシーンは、目の前で解答を提示された登場人物たちと同様に読者も唖然とするに違いない。 著者の密室殺人に対するこだわりがひしひしと感じられる印象的な場面であった。 またこの事件の犯
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アリス殺し(小林泰三)感想

取っ付きやすさ: トリック: ストーリー: [show_book_information isbn=9784488420147] 著者の〈メルヘン殺し〉シリーズの1作目。 不思議な国のアリスがモチーフとなっている。 そんな訳で登場するキャラクタも馴染みあるキャラクタ。設定が特徴的な作品だけど、ミステリとしてもちゃんと面白い。 ただ、会話シーンを受け付けない方は一定数いそう。。 ラノベでテキストの会話に慣れている人ならそんなに違和感なかったりするのだろうか? アリス殺し (創元推理文庫) [ 小林 泰三 ]posted with カエレバ楽天市場Amazon
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人形はなぜ殺される(高木彬光)感想

取っ付きやすさ: トリック: ストーリー: [show_book_information isbn=9784334740504] 綺麗に決まるトリックと妖しい雰囲気が楽しい本格ミステリー。 殺人が行われる前に必ず「人形を殺す」ことによって犯行予告をするという、一見不可解で狂気じみた行動も最後まで読めば納得。無意味な暗示なんて本作においてはどこにも存在しなく、それがとても美しい。 あっと驚く意外性がある作品も面白いが、やはりミステリーの醍醐味は犯人の推測でありトリックの解明だ。そして本書ならこのミステリーの醍醐味が思う存分味わえる。 時間がある時にじっくり読んで、犯人当てを楽しんで欲しい一冊だ。 人形はなぜ殺される新装版 長編推理小説 高木彬光コレクション (光文社文庫) [ 高木彬光 ]posted with カエレバ楽天市場Amazon
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ジェリーフィッシュは凍らない(市川憂人)感想

取っ付きやすさ: トリック: ストーリー: [show_book_information isbn=9784488406219] 飛行船”ジェリーフィッシュ ” を舞台にしたクローズドサークル。 なんだかラノベっぽいタイトルの作品だけれど、中身は本格ミステリー。 意外性のある謎解きパートは必見。 けっこう読みやすさと面白さのバランスが良いので、これ以外の作品も読んでみたくなった。 ジェリーフィッシュは凍らない (創元推理文庫) [ 市川 憂人 ] posted with カエレバ 楽天市場 Amazon
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刺青殺人事件(高木彬光)感想

取っ付きやすさ: トリック: ストーリー: [show_book_information isbn=9784334766443] 高木彬光の処女作であり、探偵神津恭介の初登場作品。 密室殺人、胴体のない~とまさに本格ミステリの王道的作品になっており、モチーフとして使われている刺青がいい感じに怪事件を作り出している。 本格ファンなら内容紹介だけでも飛びつくこと間違いなし。 もちろん本格ミステリとしての完成度も抜群で、その解法も至極納得、読者の欺き方も素敵。 現代よりやや堅い文体に抵抗がなければ、文句なしに楽しめる一冊ではないだろうか。 余談だが、高木彬光作品はなかなか書店で探すのが難しいので、電子がおすすめ。 刺青殺人事件〜新装版〜【電子書籍】[ 高木彬光 ]posted with カエレバ楽天市場Amazon
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螺旋館の奇想(折原一)感想

取っ付きやすさ: トリック: ストーリー: [show_book_information isbn=9784167451066] 折原一らしい楽しさが詰まった、ちょっぴりカオスなミステリー。 この螺旋館の奇想は、とにかく読者を騙すことに全力を捧げているような作品で、最終的なオチを「予想」するのが非常に困難。 読者が混乱すること請け合いだ。 遊び心に溢れているというか、悪ノリというか、解説まで作品の一部と化してしまっている混沌っぷり。 なかなかお目にかかれないフリーダムな一冊になっている。 オチまで読んで 「これは面白い!」 と思う人と、 「なんだこれは!」 と本をぶん投げたくなる人と、大きく評価が分かれそうな作風ではあるが、ここまで自分のジャンルにこだわりを持って書いている人はそうそういないし、著者のミステリー愛がひしひしと伝わってくるはず。 なお、螺旋館の奇想がハマったのなら是非「倒錯の死角」「倒錯のロンド」「倒錯の帰結」の三作も読んでみて欲しい。 これ
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