日本の若手IT人口がぜんぜん伸びていないのってマジ?現場のベテランが生き残る道を考えてみた
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日本のIT分野における卒業者数の増加率が、主要7カ国(G7)で最下位という調査結果が出たことが話題になっているようですね。
エンジニア視点でこのニュースを噛み砕くと、単なる「人手不足」ではなく、「この業界、本当に将来大丈夫なんかな?」という構造的な危機が見えてきます。今回は、この「ヤバい」現状を踏まえ、
「若手が増えない時代に、私たちベテラン・中堅エンジニアはどう生き残るべきか?」
というテーマで深掘りしていきたいと思います。
数字が語る残酷な真実
まず前提として、ヒューマンリソシアが2026年2月に発表した「データで見る世界のITエンジニアレポートVol.19」の衝撃的な数字を少しだけ共有しておきます。
世界全体ではIT分野の卒業者数が前年比11.1%増と成長しているなか、日本の伸び率は過去5年平均でわずか2.2%。G7構成国の中で堂々の最下位にとどまりました。さらに、修士・博士号を持つ高度IT人材の割合も世界平均を大きく下回っています。まあここに関しては筆者も情報系出身じゃないのでなんとも言えないのですが。。
で、ベテランの踏ん張りで今はプロジェクトが回っていても、今後同じように若手が減っていった場合、今のメンバーが10年後も同じように手を動かしてるんじゃないか?と筆者は思ってしまったわけです。
実際に筆者の周りには20代のメンバーがいないですしね。。5、6年前とずっと同じメンバーで仕事している気がするぜ!こちとら40代が迫ってきてるんやぞ!
あれ、少子化により、さらにヤバさが加速するんじゃね?
今の日本には出生率の低下(少子化)は根本的な背景として間違いなく存在します。なんなら未婚率も増加しちゃってますし、だいぶ前から少子高齢化も騒がれています。
若者の絶対数が減っている日本が、人口増加国と同じペースで卒業生を増やすのは物理的に困難なんですよね。ということは、ワイも衰えゆく脳で現場仕事を続けなければならぬのか?いや、筆者だけでなく、まわりのエンジニアの皆さんも、ずっと現場なのかも知れない。。
少子化 + IT教育レベルの低さ
という部分で、日本のIT業界はさらにヤバいことになりそうな状況というわけです。ただ、IT教育の部分に関しては、筆者のようなそこそこの年次にいるエンジニアにも関係がある話です。
若手が来ない時代、ベテランエンジニアが生き残るための3つのシフト
「後輩が入ってこない」「若手の採用が絶望的」。そんな環境下で、私たちベテランエンジニアが「今まで通り」の働き方を続けるのは非常に危険だと思っています。ですが、供給が減っているということは裏を返せば、「限られたリソースでいかに最大のアウトプットを出すか」を牽引できるシニア層の価値が上がっていくボーナスタイムでもあると考えています。
では、このサバイバル環境でベテランエンジニアはどう自身のスキルをアップデートすべきでしょうか?
① AIを「最強のプログラマー」として使いこなすマネジメント力
若手のマンパワーに頼ってコーディングやテストをやってもらう時代はじょじょに変わりつつあります。これからのベテランに求められるのは、GitHub CopilotやChatGPTなどの強力なAIを「自身の右腕」としてマネジメントし、自分の生産性を何倍にも引き上げるスキルです。AIに適切な文脈を与え、出力されたコードを素早く精査・統合する「AI駆動開発」のリード役になる必要があると思います。
筆者は比較的時代の流れが緩やかな環境にいる(=レガシー寄り)エンジニアですが、そんな筆者を取り巻く環境にも、じょじょにAIが採用され始めていたりもします。今後一気にAIを使ったコーディングに踏み切る可能性も充分にありますし、ここ数年でそうなっても驚かないですね。
そのくらい、AI駆動の開発はもう目の前まで来ている感覚です。
② 「作るべきもの」を見極めるドメイン知識とアーキテクチャ設計
人を増やして力技で開発するアプローチは、もう通用しません。少人数・高効率でシステムを維持・発展させるためには、複雑なビジネス要件をシンプルに落とし込む堅牢なアーキテクチャ設計が不可欠です。
同時に、「言われた仕様通りに作る」のではなく、「ビジネスのドメイン知識」を深く理解し、「本当にユーザーの課題を解決する本質的な機能は何か」「作らないという選択肢はないか」を非エンジニアの経営層と議論できる上流のスキルが、これまで以上にベテランの真骨頂となります。
このあたりは今まででもそうっちゃそうなんですが、これまで以上に
設計ができるシニア >プログラムしかできないシニア
という図式が強固になりそうです。プログラムについてはある程度AIがやってくれますしね。。技術に振り切るなら、これまでより更に上のレベルで特化しなきゃいけない。そんな感じなので、筆者はもう技術に振り切る方向に進むルートは消しました。勝ち目ねえよこんなん。
知識については最低限ものごとを判断できるレベルでいいのかな、という所感です。
③ 組織の「技術的負債」をコントロールし、自動化を推進する力
新しい技術を追いかけること以上に重要なのが、既存のレガシーシステムが負債化して若手(やAI)の手出しできない「魔境」になるのを防ぐことです。
CI/CDパイプラインの構築、テストの自動化、ドキュメントのコード化など、「人間が手作業でやらなくてもいいこと」を仕組みで解決する能力。そして、属人化を徹底的に排除し、誰もが(それこそAIであっても)スムーズに開発しやすい環境に整備する視点が現場から強く求められるでしょう。
まあこの整備するという部分が属人化しそうな気もしていますが(笑)
まとめ:若手が来ないなら、ワイらが「最強の司令塔」になるしかねえ!
「日本はIT人材の供給が最下位だからもうダメだ、オワコンだ」と嘆くのは簡単です。でも、現実問題として明日も仕事はあるわけで、嘆いていてもコードは勝手に完成しません。
これまでの日本は「若手のマンパワーを安く大量に投入してシステムを作る」という古い開発スタイルを引きずってきました。でも、今回のデータが突き付けたのは「もう若者を使い捨てるような昔のやり方は、シンプルに人が足りなくて無理ゲーになったぞ」という残酷な事実です。
だからこそ、筆者を含めたベテラン・中堅エンジニアは、「AIを右腕にして自分が最強の司令塔になる」という方向に進化するしかないんだと思います。
- AIという「24時間文句を言わないヤバいやつ」を使い倒す
- プログラム以外の「ドメイン知識」や「設計力」で勝負するエリアを広げる
- 属人化を徹底的に排除し、自分がいなくても(あるいは自分が楽できるように)自動化を進める
これからの時代、ただ「コードが書けるだけのベテラン」の居場所は、AIとオフショア開発にどんどん奪われていくでしょう。でも、AIを巧みに操りながら、ビジネスの根幹を設計できるシニアエンジニアは、喉から手が出るほど欲しい「超・希少人材」になるはずです。たぶんね。
筆者も失職しない程度には広く知識を付けていきたい所存です。
最後に
社会が求める基準が、若手に対して厳しすぎるんだよなあ。