魍魎の匣(京極夏彦)感想
京極夏彦著『魍魎の匣』を読了。上中下巻併せて1000Pを超えるボリュームで語られる本作は、全体的に和風で妖しげな雰囲気を放っており、個人的にはかなり好みのテイストだった。
作品紹介
本作品「魍魎の匣」(もうりょうのはこ)は、京極夏彦の百鬼夜行シリーズの第2弾であり、第49回日本推理作家協会賞の受賞作品となっている。
メディアミックス作品が多い作品であり、映画化、アニメ化もしている人気作品だ。
シリーズの主人公が営む古本屋の屋号から、京極堂シリーズとも呼ばれているので、人によってはこっちの方が馴染みあるかも知れない。
感想(少しネタバレあり)
本作は、とにかくストーリーの運び方が絶妙だと思う。序盤は淡々と語られていき、ゆっくりと時間をかけて読者を作品に引き込んでゆく。
序盤で、特に印象に残ったのは、物語が始まる鍵となった二人の少女の心理描写が細かく描かれている点。同棲の友人に対する、憧れ、羨望、友人である事への喜び、誇り……少女の不安定な心の動きは、見ているだけで読者の不安を煽り、良くないことが起こる予兆を感じさせるものであったし、そうなれば自然と先が読み