倒錯のロンド(折原一)感想

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書籍情報

           
タイトル倒錯のロンド 完成版
著者折原 一
出版社講談社
発売日2021年01月15日
商品説明”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。受賞間違いなし、と自信を持って推理小説新人賞に応募しようとした作品が、何者かに盗まれてしまった! そして同タイトルの作品が受賞作に。時代の寵児になったのは、白鳥翔。山本安雄がいくら盗作を主張しても誰も信じてくれない。原作者は執念で盗作者を追いつめる。巧緻極まる仕掛けが全編に張り巡らされ、その謎が解き明かされていく衝撃、そして連続する衝撃! 叙述トリックの名手・折原一の”原点”に位置づけられる名作、32年越しの改訂が加わった新装完成版。
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目次

作品紹介

めちゃめちゃ長いこと作家をやっており、「叙述トリックの名手」と謳われる折原一の代表作。

このジャンルのプロの傑作である、という点だけで紹介は充分だろう。

感想(少しネタバレあり)

折原一の作品らしい、どこかおどろおどろしくねっとりとした暗い作風は代表作である「倒錯のロンド」も変わらず。

作品にどれだけ熱中できるかを決めるポイントは色々あると思うが、この作品においては、メインの視点となる男の怒りと執念にあるだろう。男が怒る理由はきっと誰にだって理解できるほどシンプルなものであるため、読者が感情移入し易くなっているのもミソだと思う。

そうして読者を引き込んだ先にある最大の見所は、なんと言ってもクライマックス。認識していた事実がことごとく「倒錯」していく衝撃は、思わず思考を停止してしまう程強烈だ。

そこまで分厚い小説ではないので、休日で一気にラストまで読むのが良し!

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やまぐろ
システムエンジニア
SESで業務アプリケーション開発、エンドユーザ向け機能などの開発に携わっている文系(経営学)卒エンジニア。
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