孤島パズル(有栖川有栖)感想

取っ付きやすさ:
トリック:
ストーリー:

私情ですが自分は今日から夏休みに入りました。

今更かよって感じではあるけれど、夏場のクソ暑い時期に出歩くよりかは今の方が快適なので、まあ良かったのかも。

作品紹介

有栖川有栖の長編シリーズ「学生アリス」の2作目。

前作月光ゲームに続き、クローズド・サークルとなっており、舞台はタイトルの通り。

クローズド・サークル、嵐の孤島ものとか言われるジャンルが好きな人は必読。

[show_book_information isbn=9784488414023]

感想(少しネタバレあり)

単純明快なタイトル通りの孤島でパズル=事件の謎を解くという王道シチュエーション。

でも味付けは大分濃く、本格的な推理をしつつキャラクタたちの青春の一ページを楽しむ事ができる。面白い。

中身の部分では、主人公一行を孤島に導き事件に巻き込む引き金となったと言える「モアイ像の謎」。

これがとても良い。

よくこんな事を思いつくなあ、という感じで、まさにパズルのような、一つ一つの細かいピースが大きい事象を形成していく。

それにしても、まさか地図がトランスフォームするとは……完成度の高さに素直に驚いた。すげえ。

仕掛け好きな人ならこれだけでも充分満足できるのでは。

もちろん、肝心の事件発生から犯人推理までの流れも面白い。

ところどころにフェイクがあるので、終盤に差し掛かる辺りまでは、犯人はこの人だろう、という予想も難しい。

少なくとも自分は終盤の事件発生まで、二人以下に絞る事が出来なかった。くやしい。

犯行の動機がありそうな人物が何名かいるので、「誰だ、どいつだ?」と先が気になってしまう。没入感高し。

作者が作中で言う通り、終盤で犯人がなんとなく判ったとしてもパズルを完成させて推理をするのは難しい。

与えられた情報をもとに推理をする、ミステリの醍醐味を味わえる作品だった。